日本で発展をとげた水墨画の世界 国宝・伴大納言絵巻の展示も

東京都千代田区にある出光美術館では、開館50周年記念で行っている三部構成の企画『美の祝典』の第二部となる「美の祝典II -水墨の壮美」を2016年5月13日（金）から6月12日（日）の日程で行う。この企画は出光美術館が所蔵している絵画作品より、国宝・重要文化財を中心とした屈指の優品を厳選して公開するものだ。

第二部のテーマは展覧会のタイトルからすぐに分かるとおり「水墨画」である。

これは幻想的な山水の風景に恋し、その清らかな情緒を感じ取った画家たちが、墨で描くだけでなくその余白にも独自の美的感覚を見いだし描いたものである。

日本の水墨画は、中国からもたらされた水墨画を手本にし、くわえて日本ならではの風情を重ね合わせることによって大いに発展していった。

今回の展覧会では鎌倉から室町時代に日本にもたらされ、日本絵画に大きな影響を与えた牧谿・玉澗の瀟湘八景図をはじめ、能阿弥の「四季花鳥図屏風」（室町時代・重要文化財）や長谷川等伯の「竹鶴図屏風」（桃山時代）、池大雅「十二ヵ月離合山水図屏風」（江戸時代・重要文化財）、田能村竹田「梅花書屋図」（江戸時代・重要文化財）と巨匠たちの優品を鑑賞することができる。

このほかにも国宝である「伴大納言絵巻」の中巻も特別展示される。

休館日は毎週月曜日である。開館時間は10:00から18:00（入館は17:30）となっている。「美の祝典」期間中は開館時間が変更されており、金曜日の延長開館がなくなっている点に注意しておきたい。




出光美術館 最新の展覧会 「美の祝典II -水墨の壮美」
http://www.idemitsu.co.jp/

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