独自の演出により突出した存在に
東京国立近代美術館フィルムセンターにおいて、「生誕110年 映画監督 清水宏」としての上映会イベントが開催されている。
大ホールを会場として、開催期間は2013年6月30日(日)までと、2013年7月9日(火)から8月7日(水)まで。
清水宏監督は、松竹において1924年に21歳の若さで監督に昇進。
新進気鋭の映画監督として、モダンな感覚によるメロドラマや大作映画をはじめとした撮影所の量産体制を支えることになる。
一方、先進的なリアリズムの導入により人物の演出やロケーション撮影などに独自性を発揮。特に子どもの自然な存在感を引き出す演出においては突出した存在となった。
戦後は戦災孤児たちを引き取って共同生活を送り、一時は映画の世界から退いていたものの、その後、彼らとともに独立プロダクションである「蜂の巣映画部」を設立して映画界に復帰。再び反響を巻き起こすこととなったという。
41プログラム・50作品を上映
約35年間で164本もの作品を撮影した清水宏監督の作品の中から、本イベントでは41プログラム・50作品を上映。
1929年の『森の鍛冶屋』から遺作となった1959年の『母のおもかげ』まで、現存している上映プリントを可能な限り集めた、史上最大規模のイベントになっているという。

上映会情報 生誕110年 映画監督 清水宏
http://www.momat.go.jp/FC/NFC_Calendar/2013-6-9/