故北川隆司教授の鉱物コレクション、遺志を受け公開
企画展「教授を魅了した大地の結晶 北川隆司鉱物 コレクション200選」が、国立科学博物館日本館の地下1階、多目的室で10月6日(日)まで開催されている。小さな頃、誰しも綺麗な石や不思議な形の石に魅了された経験はあるだろう。この企画展はその興味をずっと持ち続けた1人の教授のコレクションを集めたものである。
北川隆司氏は広島大学で鉱物の基礎や、地震・災害・環境問題などを広く研究した研究者だが、2009年に60歳という若さで亡くなっている。彼は熱心な鉱物収集家としても知られ、世界各地におもむき野外調査を行ってきた。私財を投じて収集したコレクションは約2,000点。今回の企画展は、鉱物が持つ魅力をより多くの人に知ってもらいたいという教授の遺志を受け、コレクションの中で特に良質な標本200点を選び、展示したものだ。
鮮やかな結晶の数々に魅了
現在、この企画展は日本全国の6つの博物館で巡回展示中。9月29日(日)には、研究者によるディスカバリートークで同企画展の解説が行われる予定となっている。企画展と同名の鉱物カラー図録も発売中。展示されている鉱物200点について、カラー写真と解説で紹介されている。
結晶は様々な色や形を持ち、見ていて飽きることはない。鉱物の知識がある人もない人も、まずはその美しさを感じてほしい。そんな教授の思いがつまった企画展である。

企画展「教授を魅了した大地の結晶 北川隆司鉱物コレクション200選」
http://www.kahaku.go.jp/event/2013/08kitagawa/