東京国立博物館の特別展とともに開催
東京都台東区上野公園内にある東京藝術大学の大学美術館・陳列館では「『素心 バーミヤン大仏展示壁画』-流出文化財とともに-」を2016年6月19日(日)まで行っている。
この展覧会は、2016年4月12日から6月19日までの期間、東京国立博物館が行っている特別展「黄金のアフガニスタン -守りぬかれたシルクロードの秘宝-」に合わせて開催しているものだ。
内戦の混乱とタリバンの文化財爆破で海外流出がおきた
内戦の混乱下で海外に流出し、日本で保護された文化財の展示と同時に、2001年3月、バーミヤン大仏がタリバンの手で爆破された直後から保護されたアフガニスタン流出文化財で、日本にたどりついた中から保護されたものの一部を展示している。
今回東京藝術大学・陳列館では87点、東京国立博物館では15点を展示しているほか、タリバンによって破壊された「天翔る太陽神」を原寸大で3次元に復元したものも公開されている。
故平山郁夫画伯が先導して保護組織を作った
この動きは東京藝術大学学長だった故平山郁夫画伯が海外へ流出したアフガニスタンの文化財保護を、バーミヤン大仏が爆破された直後より国際社会へ訴えており、自ら「流出文化財保護日本委員会」を組織し、アフガニスタン流出文化財を「文化財難民」として保護・保管を始めたという背景がある。
これらの文化財は東京藝術大学の手により一部保存修復され、母国帰還のチャンスを待っていた。そして今回アフガニスタン政府の閣僚級要人を招き、「文化財難民の母国返還式」を執り行うことが決定されている。
休館日は毎週月曜日で、開館時間は9:30から17:00(入館は16:30)までである。東京国立博物館も同じ上野公園内にあるので、両方の企画展を閲覧してくるのをおすすめする。
(画像はホームページより)

『素心 バーミヤン大仏展示壁画』-流出文化財とともに- 公式サイト
http://www.bamiyan-hekiga.com/