展示は原美術館のコレクションオンリー
東京都品川区にある原美術館では、2016年8月21日まで、展覧会『みんな、うちのコレクションです』を行っている。これは2014年秋に行われた「開館35年記念 原美術館コレクション展」以来となる全館を使用する展示である。
この美術館はもともと個人邸宅として1938年に建てられた。設計は東京国立博物館の現在の本館を設計した渡辺仁がデザインしている。
西洋モダニズム建築を取り入れ、中庭を包み込むように緩やかな円弧を描いた空間デザインが特徴的で、1930年の欧風邸宅を美術館として再生した例は、東京都庭園美術館と並ぶものだ。
大きな美術館もすばらしいが、より作品との展示構成を練りこんだ美術館での鑑賞も一味違った味わいがもてる。
それは邸宅であったころに居間や寝室であったスペースを、企画ごとに展示を入れ替えるギャラリーとしたことや、浴室や洗面所といったユーティリティースペースをアーティストに依頼して、ちっちゃいながらもユニークな常設展示作品に生まれ変わった点がよく表している。
今回の展示内容
1979年の創立以来収集してきたコレクションは、国内外の多数な現代アーティストの絵画・彫刻・写真・映像作品などを現在約1,000点にのぼる。
今回はその中から横尾忠則、加藤泉、クリスト&ジャンヌ=クロード、ウィリアム 県とリッジを始めとする絵画・彫刻・ドローイング・映像作品の展示を行う。
さらに今回は、中国を代表するアーティストであると同時に、積極的な社会活動でも知られるアイ ウェイウェイの貴重な初期作品や、日本から帰化してブラジル美術界の巨匠となり、2015年惜しくもなくなったトミエ オオタケ(大竹富江)の絵画の展示も行う。
休館日は月曜日で、開館時間は11:00から17:00(入館は閉館の30分前まで)だ。

原美術館 プレスリリース
http://www.haramuseum.or.jp/