川端龍子の大正・昭和期の作品を取り上げている
東京都大田区にある、大田区立龍子記念館では2016年09月10日から12月18日までの日程で「名作展『大正から昭和へ 再考-昭和期の龍子作品』」を行う。
今回の展覧会は、日本画家・川端龍子(かわばたりゅうし)が大正・昭和期に描いた作品を展示し、その芸術観に迫っている。
この展覧会では大正13(1924)年の再興院展発表作『龍安泉石』や、大画面の連作に挑んだ『使徒所行讃』(大正15(1926)年)の2作品を出発点として、昭和期に青龍展で発表した作品を取り上げる。
この時代は戦争の影響が強く表れていたこともあり、日中戦争の時局をとらえ描いた『源義経(ジンギスカン)』(昭和13(1938)年)や、戦後の無邪気な子供たちの様子を描いた『都会を知らぬ子等』(昭和24(1949)年)等も出品されている。
大田区立龍子記念館について
大田区立龍子記念館は、近代日本画の巨匠と称される川端龍子(1885-1966)の文化勲章受章と喜寿を記念し、1963年に設立されたものである。
それまで龍子記念館は社団法人青龍社が運営していたが、解散にともないその事業をそのまま引き継いでいる。なお青龍社は昭和4(1929)年に川端龍子がわずか14人で設立した美術団体である。
この龍子記念館の向かいには龍子公園があり、旧宅およびアトリエの保存が行われており、龍子の生活の息づかいが今も伝わってくる。龍子公園は10:00、11:00、14:00の時間に職員が案内しての公開となっている。
休館日は毎週月曜日だが、9月19日および10月10日の祝日には開館し、9月20日および10月11日の火曜日には休館する。開館時間は9:00より16:30(入館は16:00まで)である。

太田区記念龍子美術館 プレスリリース
http://www.ota-bunka.or.jp/