日本のデザイン黎明期での先駆者
群馬県館林市にある群馬県館林美術館では、2015年6月28日までのスケジュールで『山名文夫とアール・デコ -資生堂スタイルの確立者-』の展示会を行っている。開館は午前9時30分から午後5時まで(入館は閉館の30分前まで)で、休館日は毎週月曜日。
山名文夫(1897-1980)の作品世界を、アール・デコ様式という切り口から紹介する展覧会である。氏が描いた繊細優美な女性像による新聞広告や雑誌広告、パッケージデザインなどを通してアール・デコの精神と時台の空気を総合的に探る。
山名文夫について
山名文夫とは日本のイラストレーターおよびグラフィックデザイナーであり、日本のグラフィックデザインの黎明期における先駆者の一人だ。大正期から昭和初期にかけてのモダンなアール・デコスタイルで知られている。
有名な資生堂の「花椿マーク」は、意匠部を創設した福原信三の原案を、山名文夫が最終的に完成させたものである。
展覧会の構成
展覧会は4部に分けられて構成されている。
1.アール・デコ様式との邂逅 -プラトン社での仕事-
2.モダン・ガールの誕生 -戦前の仕事-
3.洗練を極める山名様式 -戦前の仕事-
4.資生堂意匠部の歩み -アール・デコを基調とするモダン・スタイル-
なお、会期中は次のようなイベントもある。
・仲條正義氏によるトークイベント「わたしの仕事 -資生堂パーラーや『花椿』を中心に-」(申込不要・無料)
資生堂パーラーの包装紙デザインや、雑誌『花椿』誌のアート・ディレクションなどの資生堂の仕事に加え、東京都現代美術館や細見美術館のロゴなどを手がけた仲條氏に自身の作品やデザイン感について聞くイベントが2015年6月13日午後2時から午後3時30分まで行われる。
・学芸員による作品解説会(申込不要・要観覧料)
作品解説が、6月21日の午後2時から約40分で展示室にて行われる。

群馬県館林美術館 山名文夫とアール・デコ
http://www.gmat.pref.gunma.jp/ex/exmain.html