大正から昭和へ移り変わる中でのきものをとりあげる
東京都港区六本木にある、住友コレクションの泉屋博古館では2015年11月1日まで前期日程、11月3日から12月6日までを後期日程として、「特別展 きものモダニズム」の展覧会を行っている。
なお今回の展示だが、長野県・岡信孝コレクション 須坂クラシック美術館の開館20周年を記念し、所蔵している銘仙を六本木の泉屋博古館にて一堂に紹介をする初めての展覧会でもある。
休館日は毎週月曜日(10月12日・11月23日は開館、10月13日・11月24日は休館)であり、開館時間は10:00〜17:00(入館は16:30まで)である。
展示コンセプト
大正から昭和という時代、日本では社会的な豊かさにくわえ自由というものがもたらされていた。そのため服飾といった分野でも、銘仙(めいせん)と呼ばれる新しい生地や意匠にて華やかなかすりのきものが登場し、女性たちを美しく飾っていった。
そのころヨーロッパの美術界では、産業革命以後粗悪になった実用品に芸術性を取り戻そう、とする「新しい芸術」運動のアール・ヌーヴォーから、うって変わり簡潔さと合理性を目指した芸術革新運動のアール・デコへとうつりゆく途中であったが、同時期の日本では華やかで色彩あふれる、いわゆるモダンなきものが女性たちを美しく飾っていた。
デザインは大胆さとあでやかさが取り入れられ、バラやチューリップなどの洋花や、斬新にアメリカンモダニズムのデザインなどを取り入れたものもあったため、銘仙は時代の象徴となっていった。
日本の美術史を肌で感じることのできる展覧会でもあるので、ぜひ足を運んでみることをおすすめする。
(画像はホームページより)

東京・六本木 泉屋博古展分館 展覧会「特別展 着物モダニズム」
http://www.sen-oku.or.jp/tokyo/program/index.html