孤高の画家ジョルジュ・ルオー
東京都千代田区にある出光美術館では、2015年10月24日から12月20日まで、20世紀を代表するフランスの画家である、『ジョルジュ・ルオー展 -内なる光を求めて』を開催する。この作家はとくに日本人になじみ深く、心惹かれる西洋人画家の一人である。
ルオーは、パリの美術学校でフォーヴィズム(野獣派)のリーダー的存在であったアンリ・マティスと同期だったこともあり、フォーヴィズムの画家に分類されることも多いが、ひたすら自己の芸術を追究した、いわゆる孤高の画家であった。
作品が育っていった過程
もともとジョルジュ・ルオーはステンドグラス職人として技をみがいたのち、1890年には本格的に画家を志し、国立美術学校のエコール・デ・ボザールに入学した。
だが卒業後、ルオーが眼にしたのは当時の社会の不条理やその中で悩み苦しむ人間の姿だった。そのためルオーは、人々の苦悩と困難からの救いを自分のキリスト教信仰の中から見いだし、描いていっている。
そうしてルオーがたどり着いたのは、重厚で、時には「溶岩のような」と形容される独特なマティエールであったため、その後作品に見られる神秘的とも賞される輝きおよびにじみ出すような透明感の2つを獲得した。
人間の苦悩だけでなく、愛や希望をするどく描いている崇高な世界を見ることができる展覧会となっている。
開館時間等
開館時間は10:00~17:00で、金曜日のみ19:00まで(いずれも入館は閉館30分前まで)。休館日は毎月月曜日だが、月曜が祝日の場合は開館する。
(画像は出光美術館ホームページより)

出光美術館 最新の展覧会 ジョルジュ・ルオー展
http://www.idemitsu.co.jp/