武器という負のエネルギーをプラスに変えて展示
東京藝術大学大学美術館では、2015年11月23日まで『武器をアートに -モザンビークにおける平和構築』の展示を行っている。休館日は月曜日(11月23日は開館)で、開館時間は10:00〜17:00(入館は閉館の30分前まで)。なお観覧料は無料である。
この展示会は、内戦後のモザンビークにのこされた武器といった破壊の道具を、アーティストの手により「作品」として生まれ変わらせることにより、国の人々のメッセージを伝えるものとしている。
今回の展示会では国立民族学博物館が収集した作品および、「銃を鍬に」のプロジェクトを支援してきたNPO法人のえひめグローバルネットワークが所蔵する作品を展示すると同時に、アートによって結実した平和構築の営みを紹介している。
長い内戦の時期でもたらされた負の遺産
モザンビーク共和国は、南部アフリカに位置するインド洋に面した人口2500万人ほどの国である。
1975年に独立をはたしたのだが、その後1992年まで内戦が続き、そのさいに外国から大量の武器が供給するはこびとなり、それは戦争終戦後も住民の元にのこされた。
だが1995年、この大量の武器を農具や自転車と交換し、「銃を鍬に」というプロジェクトが開始されたのである。
例をあげると、武器は鍬や犂といった農具だけではなく、自転車、ミシンなどの生活用具とも交換されていったため、平和な生活の助けとなっていったのである。
現在この作品は、モザンビーク国内だけではなく、大英博物館をはじめとする多くの海外の美術館・博物館に収蔵されており、平和の願いを各地で発信している。
(画像はホームページより)

東京藝術大学美術館 展覧会
http://www.geidai.ac.jp/