現代人が見失っているもの
東京都府中市にある府中市美術館では、2016年3月12日(土)から5月8日(日)までの日程で、『ファンタスティック 江戸絵画の夢と空想』を行う。なお展覧会は前期と後期に分かれており、前期は3月12日から4月10日、後期は4月12日から5月8日となっている。
江戸時代の絵画の雰囲気は、それこそ「ファンタスティック」と言いたくなるような、夢や空想にあふれているものが非常に多い。それは有名な画家の作品に限ったことではない点も非常に興味深い。
それは現代人の見失いやすい「絵の中で何かを体験し、そこに何かを感じるか」という意識にも繋がるのである。
一枚の絵の中にさまざまな形で表した夢や空想
さて、もちろん江戸時代の人々は、「ファンタスティック」などという言葉を使っていた訳ではないのだが、江戸時代の画家はそんな魔法のような雰囲気を、絵という一つの絵の中に形として表すことができる感性を持っていたのは確かである。
空を見上げれば浮かんでいる月や雲、そして黄昏や夜の闇といった異世界に通じているような時間、あるいは神や仏、歴史や伝説を題材にし、その世界を描いていたのである。
この展覧会では、身の回りにあるものから、目に見えないものといった、いくつかのテーマに沿って、前期と後期を合わせて掛軸、屏風、版画などおよそ160点を公開する。
休館日は毎週月曜日(3月21日および5月2日をのぞく)3月22日(火)であり、開館時間は10:00から17:00(入場は閉館30分前まで)である。
なおこの展覧会限って2回目の観覧料が半額になる割引券が付いてくるため、それを使用すれば2回目を半額で観覧することができる。
(画像はホームページより)

府中市美術館 企画展
http://www.city.fuchu.tokyo.jp/