ヤマトタケルノミコトの故事が由来 「猪鼻の甘酒まつり」
暑い夏、水浴びをしたら涼しいだろうが、なんと水ではなく「甘酒」を全身に浴びる祭りがある。それが秩父市荒川地域の熊野神社で7月27日(日)行われる「猪鼻の甘酒まつり」だ。
この祭りの起源はなんとヤマトタケルノミコトの時代までさかのぼる。ヤマトタケルノミコトが東征の際に、この地で大猪を退治し、里の人々がそれに感激して濁酒を献上したことに由来するとのこと。その後、江戸時代の天保8年、この地で疱瘡が流行した際に、この故事にちなみ厄病流しの祭事として始まったと伝えられている。
クライマックスは男衆たちの甘酒の掛け合い
別名「甘酒こぼし」の通り、ふんどし姿の男衆が大樽に入った甘酒を桶やひしゃくにすくって威勢よく掛け合う。甘酒は氏子が前日に粥と麹を入れて発酵させたもの。男衆が掛け合う甘酒は、時にはギャラリーにも飛んでくるため、注意が必要だ。祭りは大樽の甘酒がなくなるまで続き、空になった大樽は男衆に転がされて、水槽に投げ入れられる。
埼玉県の指定無形民俗文化財にも指定されている由緒正しき奇祭。週末は甘い香りに包まれる男たちの祭りを見に出かけてみてはいかがだろうか。

猪鼻の甘酒まつり 秩父観光ナビ
http://navi.city.chichibu.lg.jp/event/small.html?1340327727