高畑勲がつくるいわさきちひろ展
東京都練馬区のちひろ美術館で二人の巨匠がそれぞれで作品を選び構成した企画展が同時に開催している。両展示とも会期は8月20日(日)まで。
ひとつは「高畑勲がつくるちひろ展 ようこそ!ちひろの絵のなかへ」。アニメーションづくりの第一線で活躍してきた高畑勲にとって、いわさきちひろは深い洞察を得てきた画家のひとりだ。
本展では、1988年公開の映画「火垂るの墓」を監督するにあたり、若いスタッフ見せて想像力を高めてもらったというエピソードがある『戦火のなかの子どもたち』などを展示する。展示の中には、大きくしたちひろの絵の前で撮影ができる場所もある。
奈良美智がつくる茂田井武展
同時開催で「奈良美智がつくる茂田井武展 夢の旅人」も実施している。茂田井武は、戦後混乱期の子どもの本に多くの絵を描いたが、48歳の若さで逝去した。
それから3年後に生まれ、現在は絵画を中心とした表現により世界中で支持を得る奈良美智が、今も「新しい」と感じる茂田井の作品を選び、展覧会を構成した。1000点を超える収蔵作品にひとつずつあたり、20代の欧州放浪中に描かれた画帳や、戦時中の日記など、茂田井の内面が色濃く表れた作品を選んでいる。
会期中のイベント
6月4日(日)、ちひろの息子である松本猛のギャラリートークを行う。7月21日(金)~23日(日)は「ちひろの水彩技法体験ワークショップ」、8月7日(月)、8月14日(月)は「夏休み子どもギャラリートーク」を実施。8月30日(水)は紀伊国屋サザンシアターで高畑勲と奈良美智の対談を行う。
(画像はちひろ美術館・東京公式WEBサイトより)

開催中の展示|ちひろ美術館・東京
http://www.chihiro.jp/tokyo/museum/