石黒宗麿の回顧展
茨城県笠間市にある茨城県陶芸美術館では、2016年4月16日(土)から2016年6月19日(日)までの期間、『人間国宝 石黒宗麿のすべて』と題して石黒宗麿の回顧展を行う。
約20年ぶりのものとなっているこの回顧展では、宗麿の陶芸作品124点と書画14点により、宗麿芸術の全貌を表すものとしている。くわえて宗麿が創作を行う上で研究を行った中国の唐・宋時代の古磁気もあわせて展示する。
石黒宗麿略歴
宗麿は昭和30年(1955)に重要無形文化財保持者(人間国宝)の制度が生まれたとき、富本憲吉、濱田庄司、荒川豊蔵とともに陶芸界から最初の認定を受けた。
宗麿は富山県に生まれ、25歳のときに「稲葉天目」と称される中国宋代(12-13世紀)の窯変天目茶碗に館名を受け、作陶を志した。
宗麿は特定の師を持ってはいなかったが、昭和3年(1928)に、京都へ移り住んで以降は中国唐・宋代の古陶磁を研究しはじめ、幅拾い陶芸技術を体得していった。
やがて昭和11年(1936)、東京都北部の八瀬に窯を移してからはこの場所を生涯の作陶の場として、独創的な陶芸の世界を築き上げていった。
そして戦後はチョーク釉の新技法や、藍彩など低下度色釉を駆使した斬新かつ品格ある作品を生み出し続けた。
(画像はホームページより)
茨城県陶芸美術館 プレスリリース
http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/