歌麿を中心とした展覧会
神奈川県川越市にある川越市立美術館では、現在『黄金期の浮世絵 歌麿とその時代』を2016年6月12日(日)まで行っている。
喜多川歌麿(1753?-1806年)といえば浮世絵で美人画を代表する絵師である。錦絵がもっとも華やかに展開した天明・寛政年間(1781-1801年)に活躍した。
背景に雲母粉をあしらった雲母刷り(きらずり)を施した贅沢な錦絵や、寛政4年(1792年)頃から描き始めた「美人大首絵」で注目を集めた絵師である。
それまで浮世絵は全身像を描くものがほとんどだったが、歌麿は顔をクローズアップする構図を考案し、表情からその内面までも詳細に描くことに挑んでいた。
同時代に活躍した浮世絵師の作品も展示
なお同時期、美人画と並んで人気を博したのが役者絵であり、役者の表情をリアリズムで大胆に表現した東洲斎写楽(生没年不詳)や、歌舞伎ファンの理想ともいえる舞台上の美しい役者を描いた初代歌川豊国(1769-1825年)らが登場して活躍していた。
この展覧会では歌麿とその弟子をはじめ、鳥居清長や鳥文斎栄之、写楽、勝川派、歌川派などの個性豊かな絵師による美人画および役者絵130点あまりを肉筆画も含んで展示している。
休館日は毎週月曜日で、開館時間は9:00から17:00(入場は16:30まで)である。
(画像はホームページより)
川越市立美術館 黄金期の浮世絵 歌麿とその時代
http://www.city.kawagoe.saitama.jp/