開館25周年の記念展でもある
群馬県みどり市にある富弘美術館では、2016年9月25日(日)まで、企画展「はるかなる生命の詩」を行っている。この企画展は、富弘美術館の開館25周年を記念して行われるものである。
企画展では、星野富弘の代表作および未公開作品120点を展示している。星野富弘の伝えるテーマには、「いのちの尊さ・いのちの輝き」がある。
今年で70歳となるがますます活動は精力的に
2016年の4月で星野は70歳の誕生日を迎える。星野にとって負傷したことは大変な出来事だったが、『いのちより大切なもの』で、「負傷せず、順調に生きていたら何も気付づかず、何もしない自分になっていたかと思うと恐ろしくなる」と言っている。
星野は負傷してから46年、そして本格的な創作活動を開始してから40年が過ぎた。
自己表現の姿としてもっとも適した「詩画」という形式を見いだしてのち、現在も精力的に活動は続いている。そのため作品は年を経るごとに昇華されて、さらに輝きを増している。
作品によって日常から「いのちの輝き」に導かれる
星野富弘作品は日々の何気ない生活の中、通り過ぎていく「時」「風景」といったものを表している。
たとえば足下の雑草を見ると、それらは美しい色、形をしていることに気がつく。さらに心を研ぎ澄ませると、鳥のさえずりが聞こえてくるほか、雨音や風の音の美しさや、匂いであれば土にも匂いがあり、そして花のかぐわしい香りに気がつくのである。
普段自然や生活の中に宿る小さな「いのちの輝き」のいかに多くを見逃しているか、ということが星野富弘の絵画を見ることにより、改めて気付かされる。
会期中、美術館は無休である。開館時間は9:00から17:00(入館は16:30)までとなっている。
富弘美術館 企画展「はるかなる生命の詩」について
http://www.city.midori.gunma.jp/