過去の旅人たちの心情にふれる
埼玉県さいたま市にある、埼玉県立近代美術館では、2015年11月14日〜2016年1月13日までの日程で、『旅と芸術 -発見・驚異・夢想』の展覧会を行う。
この展覧会は、『旅』というものをテーマにして、その中で描かれた主に西洋近代の絵画や版画、写真や挿絵本といったものを展示すると同時に、内容を読み解きつつ、「旅と芸術」のものがたりの中に導くというものである。
身近な人々および広く世間に伝えるべく描かれたもの
旅と言うものは、日常生活を離れて別の土地へと移動し、そこで出会うものに驚き、感動を覚えて、その中で世界の多様性を感じ取ることでもある。
そのため家族や友人、はては世間にまで伝えるために旅人たちは風景や人物を描いたり、日誌や手紙をつけたり、記念品を持ち帰ったりする。さらに写真という技術が実用化されてからは旅先での光景を撮影するようにもなっていた。
くわえて交通と観光の発達や、社会環境の変化によって旅の意味も大きく変化し、異郷への好奇心および異国情緒を楽しむ趣味、遠い過去へのノスタルジアや、近郊の田園を訪れた際の再発見や、空想世界を現実と結びつける憧れの心情といったものも旅へ含まれるようになっていった。
このように過去の旅人が旅にこめた心情の一端が感じられるかもしれない展覧会となっている。
休館日は月曜日(11月23日、1月11日は開館)および年末年始(12月21日〜1月4日)で、開館時間は10:00から17:30(入場は17:00まで)である。
(画像は埼玉県立近代美術館ホームページより)
埼玉県立近代美術館 ホームページ
http://www.pref.spec.ed.jp/momas/?page_id=326