国宝「燕子花図屏風」の展示が行われる
東京都港区にある根津美術館では、2016年5月15日までの期間に『特別展 国宝 燕子花図屏風』の展覧会を行う。
古来より歌と絵は密接な関係を結んできた。この展覧会では和歌と関わりをもつさまざまな絵画作品を集めたなかで、「燕子花図屏風」を味わってみようという企画である。
屏風と伊勢物語の関係
尾形光琳によって生み出された国宝の「燕子花図屏風」は、『伊勢物語』の一節に基づくという説が有力である。伊勢物語とは平安初期に成立した作者不詳の歌物語(一巻)である。
この屏風の場面は、東国に下る途中の主人公が、三河国の八橋で燕子花の群生を目にしたとき、「かきつばた」の5文字を各句の冒頭において、「唐衣きつゝなれにしつましあれば はるばるきぬる旅をしぞ思ふ」と、歌を詠む場面があるのだが、その象徴的な場面を描き出したものだと考えられる。
その企画にふさわしく、今回の展覧会は室町時代に制作された「伊勢物語絵巻」(個人蔵)3巻の特別展示も行う。
そのためこの展覧会は、『伊勢物語』の世界に触れる絶好の機会となるだろう。
休館日は毎週月曜日だが、5月2日は開館している。開館時間は10:00から17:00までであるが、5月10日から5月15日までは夜間開館を行い、19:00まで開館する(いずれも入館は閉館の30分前まで)
(画像はホームページより)

根津美術館 展覧会 国宝 燕子花図屏風
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html