1990年代以降の現代アートを中心に収集
東京都新宿区にある東京オペラシティ アートギャラリー(3Fギャラリー1,2)では、2015年6月28日まで『高橋コレクション展 ミラー・ニューロン』の展示を行っている。開館時間は11:00から20:00まで(最終入場は19:30)。休館日は月曜日である。
今回の目玉としては、名和晃平の最新作で高橋氏のために制作された《PixCell-Lion》の初公開があげられる。
高橋コレクションとは精神科医・高橋龍太郎氏の収集による現代アートのコレクションである。1990年代以降の日本のアートシーンを見つめるうえでは欠かせない存在として位置づけられ、内外で高く評価されてきた。
高橋氏は奈良美智、村上隆、会田誠、ヤノベケンジといった現代日本を代表する作家たちにごく早い時期から注目し、重要作品を収集してきていた。
1990年代の日本現代アートのイメージが強い「高橋コレクション」だが、収集の契機となった草間彌生はもちろん、60年代末に登場し、現代アートでの方向性の分かれ目となった重要な「もの派」の作家等ベテランの作品も紹介して、より広い視野から現代アートを考える機会をつくりだしている。
作品のキーワード
そして高橋氏はアートと文化を考えるためのキーワードとして「ミラー・ニューロン」を掲げている。
ミラーニューロンとは1996年にジャコモ・リゾラッティによって発見された、他者の行動を見て、自分もやったかのように反応する神経細胞のことであるが、これは日本の美意識に流れている「なぞらえ」の作法を意識させるキーワードとなっている。
なお高橋コレクションはこれまでも、「ネオテニージャパン」や「マインドフルネス!」といった日本のアートと文化をトータルでとらえるキーワードをタイトルに選び、現代アートに馴染みがない人にも作品の魅力が伝わるように工夫をしてきている。

高橋コレクション展 ミラー・ニューロン
http://www.operacity.jp/ag/exh175/