博物館が多数所有している印籠をテーマにした特集展示
千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館では、特集展示として2015年8月30日まで、『もの』からみる近世「印籠」のイベントを行っている。
開館時間は9:30から17:00(入館は16:30まで)で、休館日は月曜日(月曜日が休日の場合は開館し、翌日が休館日になる)である。なお毎週土曜日は高校生の入館が無料となっている。
この博物館は平成25年度に約4000点にのぼる「根付・印籠コレクション」の寄贈を受けた。
その中に印籠は約300点あり、この中からさまざまなタイプの印籠を選ぶと同時に、以前より博物館が所有していた「牧野義一印籠コレクション」と合わせ、印籠に的を絞った展示を行う。
この展示では100点を超える印籠が初公開の資料や展示機会の少ない資料の閲覧が可能で、蒔絵・螺鈿・彫漆・芝山象嵌といった技術の粋をあつめた工芸が施されたさまと、都市を中心に花開いた生活文化をかいま見ることができる。
印籠とは
印籠は、武家および裕福な町人男性が身につける携帯用の薬入れとして、近世初期から急速に流行したが、装身具としての機能のほうが重視されていたため、高度な工芸技術を駆使した装飾が施された。
この小型で精巧な工芸品は明治時代以降に外国人の目にとまり、日本美術愛好家たちのコレクション対象となった。
今回の展示では、ジャポニズム運動の推進者として知られるルイ・ゴンスやアメリカの宝飾デザイナーおよびガラス工芸家のルイス・カムフォート・ティファニーが所有していた印籠も展示される。

国立歴史民俗博物館 特集展示
http://www.rekihaku.ac.jp/