大正ロマンの画家 竹久夢二
東京都文京区にある竹久夢二美術館では現在から2015年12月25日まで、「竹久夢二とアール・ヌーヴォー -明治・大正の日常を彩った図案と装飾-」の展覧会を行っている。
竹久夢二は大正ロマンの画家としてよく知られる。なかでもコマ絵や挿絵を数多く発表し、センチメンタルな画風の『夢二式美人画』を確立していた。そのいっぽうで画壇には属さず、日本の郷愁と西欧のモダニズムを自在に表現した作風にて制作を行っていた。
なおアール・ヌーヴォーとは、19世紀から20世紀の初め、ヨーロッパを中心に流行した、花や植物の有機的なモチーフや、自由曲線の組み合わせによる装飾性があり、鉄やガラスといった当時の新素材を使用して作品が作られた芸術様式である。
日本には日露戦争(1904〜05)のあとに流れこんできて、日本ではとくに図案界で大きな広がりをみせた。
竹久夢二とアール・ヌーヴォーの関わり
夢二は明治38(1905)年にデビューしたのちは、書籍および楽譜の装幀、ほかにも千代紙や半襟の図案、くわえて絵画作品においての女性描写や衣服の装飾にアール・ヌーヴォー調の植物模様や流麗な曲線を多用した作品を作りだしており、明治・大正時代の日本の日常に彩りを添えた。
この展覧会ではいままであまり知られてはいなかった、夢二が表現した多彩なアール・ヌーヴォーの世界を紹介する。
なお同時開催の企画として、開館25周年記念 竹久夢二名品展も行っている。
休館日は毎週月曜日(祝日の場合は翌火曜日が休館)で、開館時間は10:00〜17:00(入館は16:30まで)である。
(画像はプレスリリースより)

竹久夢二とアール・ヌーヴォー プレスリリース
http://www.yayoi-yumeji-museum.jp/