都市の移り変わりを新収蔵品にて追いかける
東京都墨田区にある江戸東京博物館では、2015年12月6日までの期間、企画展の『市民からのおくりもの2015 -平成25・26年度 新収蔵品から-』を行っている。
昨年度は常設展示の改装にともない行っていなかったため、今年は2年分の資料から厳選して紹介する。
なお休館日は毎週月曜日であり、開館時間は9:30〜17:30、土曜日は19:30までとなっており、入館時間は閉館の30分前までとなっている。
展示概要
第1章は時代それぞれの染織物のデザインを紹介している。
江戸時代から今日まで、装いはさまざまに変化していったが、丁寧な仕立てがそれに花を添えていた。くわえて衣装が形を変えつつも大切に遺されている場合もふくめ紹介している。
第2章だが、江戸は海に面していると同時に、川や水路が町全体に流れる水の豊かな都市だった点を紹介している。江戸の人々は、江戸前の海の幸だけでなく、初ガツオといった季節がはこんでくる新鮮なメニューに舌鼓を打っていた。
そして江戸を代表する河川の隅田川は、庶民のレジャースポットとして昔も今も人気があるが、この章は主に絵画を使ってそれら文化の姿を紹介している。
第3章は、歌舞伎や落語といった芸能を紹介している。もともと歌舞伎は京都で始まったものであるが、江戸にて独自の発展をとげ、平成の今日まで興業が続いている。それを錦絵・番付・チラシ・パンフレットなどの資料で芸能と劇場の様相を紹介する。
第4章は旅をテーマとしている。江戸時代は鉄道も自動車もなかったため、人馬の足だのみだった。
だが明治になると若者たちは西洋の知識を求めて船で海を渡ったり、交通網が発達した大正時代には、修学旅行が盛んになったという歴史がある。それらの様子をさまざまな資料で紹介する。
第5章は、近代東京の都市生活を紹介している。生活の洋風化と市民文化の発展を背景として街の姿が大きく変わっていった。
この章では新たに収蔵された近代建築関係資料を中心として近代都市東京のモダンな生活を紹介する。
第6章は、忘れてはならない記憶である災害および戦争と、それからの復興をとりあげる。
災害と戦時の記憶を物語る品物や手紙にくわえ、復興の象徴となった1964年の東京オリンピックにまつわる資料を紹介する。
(画像はホームページより)
企画展 市民からのおくりもの2015
https://www.edo-tokyo-museum.or.jp/