茨城の金工技術をとりあげた展覧会
茨城県笠間市にある、茨城県陶芸美術館では2016年3月6日(日)まで、「いばらき工芸大全2 金工の巻」を行っている。
この展覧会は、陶芸美術館が陶芸だけではなく、工芸全般に視野を広げ、茨城ゆかりの工芸品を紹介するシリーズの第2弾となっている。
この展覧会は、時代を超えて受け継がれている金工の技の魅力を見直す機会として開催している。
展示品概要
展示品は、古墳から出土した鏡や馬具といった古代の品や、神社に伝わる遺宝にくわえ、一橋徳川家の伝来品、さらには明治から現代にいたる作家の作品を紹介している。
特に、江戸時代半ばにさかんになった水戸金工と呼ばれる刀装具の技だが、明治に入り発布された廃刀令にて需要を失ったあとでも、海野勝珉(うんのしょうみん)らが大きな功績をのこしている。
勝珉は古来よりの技を継承しつつ、正倉院宝物からエジプト美術にまで目を向けた作風を作り上げ、やがて1955年には重要無形文化財「彫金」保持者(人間国宝)に認定されている。
ほかにも茨城ゆかりの介川芳洲(すけがわほうしゅう)や、飯田美郎(いいだよしろう)といった金工作家の活躍も取り上げている。
歴史とともに発展してきた技術を間近で見る良い機会といえる展覧会だろう。
(画像はホームページより)
茨城県陶芸美術館 展覧会案内
http://www.tougei.museum.ibk.ed.jp/