油絵最新作や絵物語シリーズ そして立体オブジェまで
栃木県日光市にある小杉放菴記念日光美術館では、2016年10月8日(土)より2016年11月27日(日)までの期間、「小杉小二郎- -窓辺物語 」を行う。
小杉小二郎は1944(昭和19)年に生まれた人物である。近年は東京の自宅に本格的なアトリエを構えて活動している。
今回の展覧会では油彩画の最新作の展示を中心にして、「親指姫」や「桃太郎」といった童話をテーマとした物語絵のシリーズや、立体オブジェなどもふくめて最近の画業を展示する。
小杉小二郎略歴
小杉をとりまく家庭環境だが、小杉小二郎の父は會津八一の門下で、東洋美術の研究者であった小杉一雄、そして祖父は画家の小杉放菴である。さらに叔父にはインダストリアル・デザインの分野で活動すると同時に、草分け的存在として知られる小杉次郎がいるという美術系の一族で育つ。
そのため小二郎は一旦デザイナーとして就職するが、中川一政の絵を見て画家になることを決意する。中川のアトリエに通ったのち、フランスに渡って本格的に画業を学ぶ。
そして1972年には緻密描写の画家として高い評価を受けていた岩田栄吉にみとめられたため、岩田からじきじきに教えをうける。そのとき教えられたなかでも構図と色彩の役割といったことが、その後の小杉の作品完成度を大きく変えていった。
やがてフランスの滞在中には1971(昭和46)年からサロン・ドートンヌに出品を始め、1974(昭和49)年には初の個展を銀座で開催する。
小杉は第2の故郷ともいえるフランスと祖国日本の両国にまたがり、多くの展覧会に出品し、個展を開催しているが、古稀を迎えた現在も精力的に制作を続けている。
小杉放菴記念日光美術館 2016年度の展覧会4
http://www.khmoan.jp/report/2016/ex-137.html