画業46年を重ねる西田俊英の展覧会
神奈川県横浜市にある、そごう横浜店内のそごう美術館では、2016年10月18日(火)から11月13日(日)までの期間、「西田俊英展 忘るるなゆめ」を行う。
この展覧会は、画業を重ねること46年の西田俊英(1953年-)の代表作から最新作をふくめた約60点を展示する展覧会となっている。
西田は三重県伊勢市の生まれで、現在、日本美術院同人、評議員、広島市立大学名誉教授、そして武蔵野美術大学教授として日本美術院次代のホープとして注目を集めている。
くわえて西田はその卓越した描写力と力強い画風を、日本美術院の伝統を踏まえ、品格のある画風で新しい日本画の世界を切り開いている人物でもある。
豊かな自然の中でつちかった感受性を下敷きにしている世界
そもそも西田の故郷である伊勢だが、自然環境に恵まれている地域であるためその感受性を早くから磨くことができたのである。
当初は洋画を描いており、高校2年生のとき春陽会に入選したものの、その後ヨーロッパに渡ったとき東洋美術に目覚め、日本画に転向した。
それから武蔵野美術大学へ進学するのだが、在学中に院展へ初入選するといっためざましい活躍を見せ、奥村土牛、塩出英雄に師事し、武蔵野美大を卒業した年にはやくも日本美術院院友に推挙される。
その後山種美術館賞展優秀賞を受賞し、文化庁芸術家在外研修員として1年間インドに滞在して、その洞察力を深めたことにより人物画に開眼する。
西田は恩師である塩出英雄の言葉「日本画の道を学べり 忘るるなゆめ 一生を励み磨きゆくべし」の言葉を胸に抱き、創作活動に励んでいるのだが、それは詩情あふれる優美な世界と物語に包まれた無限の世界を細やかな筆づかいで表されている。
くわえて西田のもつ独自の宗教観から生み出される絵画は、日本美術院大観賞など、さらに多くの賞を受けてのち、その活動をますます盛んにしていっている。
休館日はそごう横浜店の休業日と同じである。開館時間は10:00から20:00までであるが最終日は17:00まで(いずれも最終入場は閉館時間の30分前まで)。
そごう美術館 西田俊英展 忘るるなゆめ
https://www.sogo-seibu.jp/