近年の応挙研究により見つめ直されてきている評価
東京都港区にある根津美術館では、2016年12月18日(日)までの期間、『開館75周年記念特別展 円山応挙』を行っている。
円山応挙(1733-95)は、日本の絵画史へ「写生」にもとづく新しい画風をもって革命を起こした人物であり、その絵画はずばぬけた色彩のテクニックによって支えられている。
だが近年の研究では、応挙の多面性や作品世界のバックグラウンドが指摘されることも多くなってきている。
そのためこの展覧会では応挙の生涯を代表する作品の数々を、根津美術館の展示室の中で改めて見つめ直そうとするものである。
円山応挙とは
円山応挙はもともと農家の出である。少年時代のことは詳しくわかってはいないものの、遅くとも10代後半には京へ出て、狩野探幽の流れを引く鶴沢派の画家、石田幽汀の門に入った。
20代の修行期には「眼鏡絵」の制作に携わっていたことが知られている。眼鏡絵は、西洋画の遠近法を応用して絵を描き、凸レンズをはめた箱でレンズを眺めてみると立体的に見えるという絵である。
『応挙』の号は1766(明和3)年から名乗り始めた。余談ではあるが、足のない幽霊を描きはじめたのは円山応挙だとされる(諸説あり)。
なお、応挙の主なパトロンは三井寺円満院の祐常門主や、豪商の三井家であったため、資金面は潤沢であったと推測される。
根津美術館の休館日は毎週月曜日で、開館時間は10:00から17:00(入館は16:30)までだ。
![外部リンク](./images/bar_link.png)
根津美術館 展覧会 円山応挙
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/