身体や集団についているイメージをとりあげる
神奈川県横浜市にある横浜美術館では、人間の身体や集団としての行動、歴史などを通じて作り上げられた身体が生み出すイメージの展覧会である、「BODY/PLAY/POLITICS」を2016年12月14日(水)まで行っている。
身体などの差異に基づく差別を根本から変える
地球上の距離が感覚的に狭くなっている今日、肌の色や民族、宗教、さらに性差や生活のあるスタイルまでさまざまな違いがある人々が同居することは当たり前のこととなっている。
だが人間はしばしば、「健康/不健康」や「美しい/見にくい」といった感覚を抱くことがある。
それは「典型的な日本人」といったワードのように、集団を代表するイメージにつながるのだが、この印象が対象とくいちがっているだけで、奇妙な感覚を覚えるだけでなく、全く異なる意味を感じとってしまうようになった。
そのため、特定の意味がないたはずだったものに、長い時間の中でその価値へ差別化が生じると同時に不幸な歴史が生み出されてしまったことも少なくない。
今回の展示はその身体を通じて立ち現れてきた歴史と向き合うことで、新たな意味を見いだすと同時に未来へむけての新しい意味を見いだそうとする姿を特集したものである。
出品作家は展示順に、インカ・ショニバレ(イギリス)、イー・イラン(マレーシア)、アピチャッポン・ウィーラセタクン(タイ)、ウダム・チャン・グエン(ベトナム)、石川竜一(日本)、田村友一郎(日本)となっており、その詩的かつ時にユーモアあふれる表現によって未来への新たな物語が紡がれていく。
休館日は毎週木曜日で、開館時間は10:00から18:00まで、金曜日は20:30(いずれも入館は3閉館30分前まで)である。

横浜美術館 展覧会「BODY/PLAY/POLITICS」
http://yokohama.art.museum/