日本初公開の秘蔵コレクションが並ぶ
印象派時代の陶磁器を紹介する展覧会「フランス印象派の陶磁器
1866-1886」が、東京・汐留のパナソニック汐留ミュージアムで、6月22日(日)まで開催されている。
19世紀のフランスで始まった印象派の芸術は絵画が有名であるが、
文学や音楽などさまざまな分野にも広がりをみせた。
印象派が旗揚げするきっかけとなった「第1回印象派展」には、銅版画家のフェリックス・ブラックモンも作品を出品。後にリモージュ磁器を作成していたアビランド社の美術監督として活躍し、新しいデザインや素材を用いた陶磁器を生みだしていった。
「第1回印象派展」から100年後、陶磁器の展覧会「セラミック・インプレッショニスト」がパリで開催された。印象派絵画のような装飾の陶磁器が展示され、「印象派の陶磁器」としてその芸術性の高さが評価された。
この展覧会では、アビランド家のコレクションを中心に、印象派時代の陶磁作品やテーブルウエアが展示される。
浮世絵モチーフのテーブルウエアも
会場は4つのセクションに分けられており、第1部ではフランス陶器での最初のジャポニスム作品を紹介。当時のヨーロッパでは、浮世絵などの日本美術が流行しており、ブラックモンも葛飾北斎の版画をモチーフとした食器をデザインし、ロングセラーとなるほどの人気となった。
第2部では、ブラックモンによる革新的なデザインの陶器を展示。石版によるカラープリントの印刷技術を用いることで、斬新なデザインの作品を、低コストでつくることが可能となった。
そのほかにも、絵画作品のような風景画が描かれた花瓶や、農場の生活道具にヒントを得たティーポット、鮮やかなチャイニーズレッドの壺など、色もデザインもさまざまな作品が会場を彩る。
「フランス印象派の陶磁器 1866-1886」
会期:2014年4月5日(土)~6月22日(日)
会場:パナソニック汐留ミュージアム(東京・汐留)
開館時間:午前10時~午後6時
休館日:毎週水曜日
入館料:一般800円、大学生600円、中・高校生200円、小学生以下無料

フランス印象派の陶磁器1866-1886
http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/14/140405/