9月13日、口と足で描く芸術家協会主催の「口と足で描く世界の絵画展~HEARTありがとう~」のデモンストレーション(課外授業)が東京国際フォーラムにて開催された。
同協会の松澤雅美氏による挨拶の後、画家である牧野文幸氏が招待された約20名の子供たちを前に自らの体験を語った。16歳(高校2年生)の時に水泳部のスタート練習中、プールの底に頭部を強打し全身マヒとなった牧野氏は、「(口で描こうと思ったきっかけについて)復学して字を書きたかった」と語った。さらに、「最初はしっかり咥えることができないし、口に当てた時すぐに落ちてしまった。だけど周りが盛り上げてくれたので、それが後押しになった」と当時を振り返った。
同氏が絵画を描き始めたのは、リハビリの先生に「描くと面白いよ」と勧められたからだという。トーク中は子供たちに向けて、「大事なのはハッキリとした目標を持つこと」と熱く語りかける場面も見られた。
続いて、画家の古小路浩典氏と南栄一氏がトークを行い、その後の質疑応答では、子供たちからの質問に3名の画家が丁寧に答えた。
今回の課外授業では、絵画制作を間近で見るチャンスも用意されていた。牧野氏が2枚の絵画を描きあげると、会場から感嘆の声があがった。
次に、子供たちが画家と一緒に口で描く絵画体験として、HEARTありがとうフラッグの共同制作が行われた。慣れない体験に戸惑った様子の子供たちも、フラッグの完成が近づくにつれて嬉々とした表情を浮かべた。
同協会は、「口と足で描く世界の絵画展~HEARTありがとう~」を9月13日(木)~16日(日)午前9時~午後7時(最終日の16日は午後5時まで)の日程で開催。会場には口や足で描いた世界中の絵画作品約80点を展示し、口と足で描く同協会所属の画家による絵画制作の実演も行う。入場無料。

口と足で描く芸術家協会
http://www.mfpa.co.jp