大阪市立東洋陶磁美術館所蔵の輸出伊万里など約190点を展示
1月25日(土)から東京都港区のサントリー美術館で「IMARI/伊万里 ヨーロッパの宮殿を飾った日本磁器」展が開催される。本展では、1660年代以降を5つのコーナーに分けて伊万里を紹介する。
伊万里は17世紀初頭、佐賀県の有田地方で製作された日本磁器で、伊万里港から流通したため「伊万里」と呼ばれた。1659年、オランダ東インド会社によって、ヨーロッパ向けの輸出が始まり、17世紀中頃には世界各地に輸出された。本展では、日本初公開となる輸出伊万里を中心に約190点を紹介する。
展示構成について
「IMARI、世界へ 1660~1670年代」では、伊万里のヨーロッパ輸出当初の作品を紹介する。「世界を魅了したIMARI―柿右衛門様式 1670~1690年代」では、ヨーロッパ輸出の最盛期で有田では「柿右衛門様式」が流行しヨーロッパでも好評を博した。ヨーロッパでの伊万里全盛期の作品を紹介する。
「欧州王侯貴族の愛した絢爛豪華―金襴手様式 1690~1730年代」では、1690年代に「柿右衛門様式」から「金襴手様式」が主流となり、大型の壺や瓶の注文が増加した。同年代の欧州王侯貴族を魅了した作品を紹介する。
「小コーナーIMARIとオランダ陶器」では、芙蓉手の写しや金襴手様式の伊万里など、東洋趣味のデルフトを紹介する。「輸出時代の終焉」では、景徳鎮やマイセンに押されて、1757年伊万里のヨーロッパへの輸出は終焉を迎えた。このコーナーでは、伊万里終焉に向かうまでの作品を紹介する。
展覧会の概要
会期は1月25日(土)から3月16日(日)で、開館時間は午前10時から午後6時(金曜・土曜は午後8時まで)、休館日は火曜日となり、入館料は一般1,300円、大高生1,000円、中学生以下無料となっている。
そのほかイベントとして、記念講演会「ヨーロッパにもたらされた伊万里」、親子ワークショップ「うつわに絵を描いてみよう!」、「ギャラリートーク」、「見どころトーク」、「フレンドリートーク」などの各種イベントも用意されている。

サントリー美術館
http://www.suntory.co.jp/sma/