「延喜式」研究の一端を公開
千葉県佐倉市にある国立歴史民俗博物館では、2016年8月23日(火)より9月19日(月・祝)までの期間、特集展示として「『延喜式』ってなに?」を行う。
『延喜式』は耳慣れない言葉であるが、10世紀(平安時代中期)に編纂された法制書、いわゆる古代官人の業務マニュアルのことであり、編纂を命じた天皇は醍醐天皇である。
この展示は、人間文化研究機構基幹研究プロジェクトである「古代の百科全書『延喜式』の多分野協働研究」「総合資料学の創成」が平成28年度より開始されたことをうけて、その研究成果の一端を速報的に紹介しているものである。
『延喜式』概要
『延喜式』とは、祭事や宮中で使う物品の原材料についてのほか、地方から納入される貢納品のことなど様々なことが書かれており、『古代の百科全書』とも言える書物である。
全50巻もあったため、難しいもの、かたくるしいものの代名詞として用いられることもあったが、江戸時代以来、古代のことを調べる際には常に参照されてきた資料でもある。
『延喜式』の内容のほか、江戸時代始めに当主が写本を作成した土御門家についての紹介や、醍醐天皇についての紹介、そして平安貴族はどのように『延喜式』を使用していたかということをまとめ、展示する。
休館日は毎週月曜日だが、祝日は開館し翌日を休館日とする。開館時間は9:30から17:00(入館は16:30まで)としている。
国立歴史民俗博物館 特集展示
https://www.rekihaku.ac.jp/