普遍的な美であるシンプルなかたちを再認識する展示会
東京都港区の六本木ヒルズ森タワーにある森美術館では、2015年7月5日まで森美術館とポンピドゥー・センター・メスが共同で主催し、エルメス財団も共催として参加している『シンプルなかたち展:美はどこからくるのか』が開催されている。なお会期中は無休である。
古来よりその形に美が見いだされてきた
「シンプルなかたち」に美を見いだす行為は、自然の中や、世界各国のプリミティブアート、民俗芸術、伝統文化の中で見られてきていたことだった。そもそも日本でも工芸品や茶道具、仏像や禅画などに同様の美学が体現されている。
近代ヨーロッパで再認識された美
ヨーロッパでは19世紀から20世紀にかけて、数学、機械工学、生物学、地質学の探求のなかから「シンプルなかたち」の美学が再認識する動きがあり、ゆえに工業製品や建築のデザインに多大な影響を与えてきた。
同時にその品格ある魅力は多くのアーティスト達を魅了し、近代美術の名作を多数生み出すこととなった。
今回の展示会では古今東西の「シンプルなかたち」を古くは先史時代の石器から、現代アーティストによるダイナミックかつ先鋭的なインスタレーションなどの約130点を9つのセクションで構成して展示し、地理的なひろがりと歴史的つながりを示しつつ時空を超えた普遍的な美を描き出す。

シンプルなかたち展 美はどこからくるのか
http://www.mori.art.museum/