海外文化交流特別展
東京都八王子市にある東京富士美術館では、2015年5月26日から8月9日の日程で、『レオナルド・ダ・ヴィンチと「アンギアーリの戦い」展 ~日本初公開「タヴォラ・ドーリア」の謎~』の展示会を行う。
休館日は月曜日(祝日は開館し、翌日の火曜美が振替休館)で、開館時間は10:00から17:00(入館は閉館の30分前まで)となっている。
レオナルド未完の大作
この壁画企画は、シニョリーア宮殿(現在のパラッツォ・ヴェッキオ)にてレオナルドが「アンギリアーリの戦い」を担当するはずだったが、未完成におわったものだ。
くわえてレオナルドの壁画「カッシナの戦い」も同じ広間に描かれるはずだったが、ミケランジェロの原寸大下絵に基づく模写が残るだけとなっている。それゆえ、この計画の全貌は未だに明らかにはなっていない。
なおレオナルドが手がけた、この未完の壁画である「アンギアーリの戦い」だが、部分的に描かれていた壁画は半世紀以上のあいだ閲覧ができる状態で残っていた。だがその壁画は1560年代にジョルジョ・ヴァザーリの新たな壁画装飾によって覆われることとなる。
しかしレオナルドがのこした作品は激烈な戦闘場面を描く絵画表現の新基準を確立し、その後の世代に続く芸術家に大きな影響をあたえた。
展示品概要
この展示会のメイン作品は、失われたレオナルドの壁画の中央部分をなす「軍旗争奪」の戦闘場面を描いている、『タヴォラ・ドーリア(ドーリア家の板絵)』として知られる著名な16世紀の油彩画である。
ほかにもミケランジェロが構想していた原寸大下絵を模写して描きあげた16世紀の板絵『カッシナの戦い』が出品される。
この2点はどちらも日本初公開であるのにくわえ、原作が失われた2大巨匠の壁画が貴重な板絵作品により500年の時を超えて並び合うという、イタリア美術史上初の展示が日本で実現する。
ほかにもレオナルド自身による壁画の習作素描や、構図に基づくその他の模写作品や派生作品、その他資料を一堂に集めての展示会となっている。

東京富士美術館 展覧会詳細
http://www.fujibi.or.jp/