国宝や重要文化財も出展
東京都港区赤坂の東京ミッドタウン ガレリア3階にあるサントリー美術館では2015年9月27日までの日程で『藤田美術館の至宝 国宝曜変天目茶碗と日本の美』の展覧会を行っている。132点の出品があるが、会期中作品保護のための展示替えがある。
休館日は毎週火曜日。ただし9月22日は開館している。開館時間は10:00から18:00だが、9月20日、21日、22日は20:00まで開館している。(入館は閉館の30分前まで)
仏教美術の保護につとめた人物
今回の展覧会は、国内有数の東洋・日本美術コレクションを誇る藤田美術展の品々を東京にて一堂に公開する企画展となっている。
藤田美術館は、明治の実業家・藤田傳三郎(ふじたでんざぶろう)および長男平太郎・次男徳次郎の2代3人によって収蔵品を公開するため、1954年大阪市に開館した。収蔵品2,111件の中には9件の国宝、52件の重要文化財がある。
藤田傳三郎は明治維新ののち、政府の欧化政策と神仏分離を推し進める動きにともない起こった廃仏毀釈によって、仏教美術品が失われてしまう事を危惧して、仏像や仏画といった文化財の保護につくしたした人物である。
くわえて茶の湯を趣味としていたこともあり、茶道具に対しても高い鑑識眼を持っていたため、「交趾大亀香合(こうちおおがめこうごう)」をはじめ、並外れた品々の収集がされていた。
なお傳三郎は若い頃から古美術に対して深い造詣をもっていたことと、「芸術や文化は国の基盤である」という信念があったため、日本人が古来愛玩してきたものを系統立てて網羅的に集められた結果、美術館には絵画や墨蹟、漆工、金工、染織など多岐にわたるコレクションがある。
(画像はサントリー美術館ホームページより)

サントリー美術館 展覧会の概要
http://www.suntory.co.jp/sma/exhibit/2015_4/index.html展示替リスト(PDF)
http://www.suntory.co.jp/