近代日本画の巨匠である鏑木清方作品を扱う美術館にて
神奈川県鎌倉市にある、鎌倉市鏑木清方美術館では、2016年1月17年まで、企画展の『新春の風情と羽子板展』を行っている。
休館日は毎週月曜日および、年末年始の12月29日から1月3日まで、くわえて1月11日は祝日のため開館し、翌1月12日を休館日とする。開館時間は9:00から17:00(入館は16:30まで)となっている。
なおこの美術館は、近代日本画の巨匠である鏑木清方の終焉の地である、鎌倉雪の下の旧居跡に建てられたものである。
江戸の残り香の中で育った鏑木清方
鏑木清方は明治11年に東京神田に生まれた。そのころは東京となった町にも、江戸の生活習慣がいまだ残っていた。清方は正月を迎えると氏神詣でや恵方参りを楽しんだこともあるという。
画家になってからは弟子たちと新年会を兼ねた書き初めを行い、自ら描いた羽子板を福引の品として新年を祝ったこともあったという。
清方の作品や随筆の中でも、とくに正月を題材にしたものには、友人や弟子、家族らと過ごした特別な日々や、新年を迎える人々の生き生きとしたさまが表されている。
この展覧会では新春の風情豊かな作品と共に、新年を迎えた清方の心情を表した『こしかたの記』をはじめとする清方の随筆のほか、新年にちなみ、名押絵師の永井周山が清方作品を意匠化した押絵羽子板の『明治風俗十二ヶ月』などもあわせて公開している。
なお今回の企画展にて公開する作品は全58作品73点で、すべてこの美術館所蔵の作品である。
(画像はホームページより)

鎌倉市鏑木清方記念美術館 開催中の展覧会
http://www.kamakura-arts.or.jp/