ヨーロッパに渦巻いた興奮のかたち
栃木県宇都宮市にある、宇都宮美術館では2016年1月31日までの日程で企画展として『ビアズリーと日本』を行っている。
休館日は毎週月曜日(祝日は開館し、翌日を開館日とする)および、年末年始の12月14、21、24日と12月28日から1月4日、1月12、18、25日。開館時間は9:30から17:00まで(入館は16:30まで)。
オーブリー・ビアズリーはイギリスのイラストレーター(詩人や小説家としての活動もあった)である。1891年、オスカー・ワイルドの新約聖書を元にした戯曲『サロメ』の挿絵を担当したが、それにより「ビアズリー時代」と呼ばれる熱狂を巻き起こしたことで知られる。
この展覧会ではその「ビアズリー時代」を中心に、19世紀から20世紀の日本とイギリスの美術的な行き来を約270点のイラストレーション、版画、装幀本で紹介する構成となっている。
オーブリー・ビアズリーと日本
ビアズリーがまだ若い19世紀後半、ヨーロッパで起こっていたジャポニスムに大きく心を揺さぶられ、影響を受けていた。そのためビアズリーの初期作品からは日本の近世美術にヒントを得た構図や描法を見ることができる。
くわえて、「ビアズリー時代」の熱狂は、当時海外の美術動向に追い付こうとしていた明治・大正時代の日本の美術家たちのところにも伝わってきていた。
そのため、本を活躍の場とする挿絵画家およびグラフィックデザイナーの中で、ビアズリーの影響を受けないものはなかったと言えるほどであった。
この美術展はビアズリーに影響をうけた日本の画家の作品もあわせて展示する。なお会期中は一部の作品の展示替えがある。
(画像はホームページより)
宇都宮美術館 企画展 ビアズリーと日本
http://u-moa.jp/exhibition/exhibition.html