約40点の油彩画の展示を行う
東京都台東区上野にある国立西洋美術館は現在企画展示室にて『グエルチーノ展 よみがえるバロックの画家』を展示している。期間は2015年5月31日まで。休館日は月曜日だが、5月4日と5月18日は開館。
なお日本でのグエルチーノ展覧会はこれが初めてである。今回は約40点の油彩画によってグエルチーノの世界を描きだす。
出品作品の多くは、イタリアのチェント市立絵画館から借りている。この絵画館は2012年5月に起こったイタリア北部地震にて大きな被害をうけ、未だに絵画館再開のめどが立っていない。そのため、この展覧会の収益の一部は絵画館の復興に充てられる。
グエルチーノとは
イタリア・バロック美術(16世紀から18世紀にかけヨーロッパ各地に広まった様式で描かれた絵画や彫刻のこと)を代表する画家である。
アカデミックな画法の基礎を築いた一人でもあり、かつてはイタリア美術史でもっとも著名な画家に数えられていたが、19世紀の半ばで美術が新たな価値観を表現しはじめると否定され、忘れ去られていた。だが20世紀半ば以降、再評価の試みが続けられている。