写真アーティスト杉本博司の展覧会
東京都目黒区にある東京都写真美術館では、2016年11月13日(日)までの期間、2・3Fにて「杉本博司 ロスト・ヒューマン」の展覧会を行っている。この企画はリニューアル・オープンおよび、総合会館20周年記念として開催されたものだ。
杉本博司は1970年代からニューヨークを拠点として、「ジオラマ」「劇場」「海景」といった、大型カメラを使用した精微な写真表現にて国際的に高い評価を得ているアーティストである。
展覧会概要
今回の展覧会のテーマは人類と文明の終焉という、壮大なテーマを掲げている。この展覧会が初発表の場となる新シリーズの「廃墟劇場」に加えて、日本初公開である「今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない」および新インスタレーション「仏の海」の3シリーズを2フロアに渡って展示すると同時に、作家の世界観および歴史館に迫っている。
とくに新シリーズの「廃墟劇場」は、経済のダメージや、映画鑑賞環境の激変といったものから廃墟と化したアメリカ各地の劇場を作家自らスクリーンを張り直して映画を投影した様子を上映一本分の光量で長時間露光した作品である。
人類のゆくえについて、作品を鑑賞するとともにその意味を再考する場となる貴重な機会ともなっている。
なお杉本博司は、近年歴史をテーマにした論考に基づく展覧会や、国内外の建築作品も手がけるなど、写真以外にも現代美術や建築、デザイン界にも影響を与える存在となっている。
なお休館日は月曜日(祝日は開館し、翌日閉館)で、開館時間は10:00から18:00まで(木・金は20:00まで、9月9・10日は21:00まで)である。入館できるのは閉館の30分前まで。

東京都写真美術館 杉本博司 ロスト・ヒューマン
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