「地球を愛する」メッセージを織り込んだ展覧会
神奈川県横須賀市にある横須賀美術館では、2016年11月3日より12月25日まで新宮晋(しんぐうすすむ)の展覧会「新宮晋の宇宙船」を行う。
「新宮晋の宇宙船」ではとくに屋内空間のために生み出された近作・新作14点の展示が行われるが、それによって美術館自体もひとつの大きな作品のように構成する。
その中には「地球を愛する」という自然観、世界観から生まれた新宮の創る喜びが表現されている。
くわえて会期中、美術館前にある「海の広場」にて、風で動く21点の彫刻群を設置する。
これらは新宮が2000年6月から1年半にわたり、それぞれ自然環境のまったく異なる地球上の6カ所で行ったインスタレーション「ウインドキャラバン」で用いられた作品だ。
新宮晋について
新宮晋は、彫刻家であり、とくに風や水の流れといった自然からの力によりユニークな動きを見せる屋外彫刻で広く知られている。そのため「空気の専門家」という異名ももつ。
東京美術学校(現在の東京芸術大学)を卒業したのち、イタリア政府奨学生としてイタリアに移り住み、ローマ国立美術学校で絵画を学んだという経歴を持つ。
イタリア滞在中に絵画からレリーフ作品、さらに立体作品へと分野を変えていったが、1966年に帰国してからは一貫して作風を「動く立体作品」としている。
新宮の創る作品は、自然のエネルギーを見るものに与え、そしてあらためて感じさせる作品は国内だけではなく世界各地に設置されており、その土地の風景と一体になって親しまれている。
地球のすばらしさや大切さなどを表現する企画を熱心に執り行っており、それにともなった舞台演出や絵本の執筆といった活動も行っている。
休館日は11月7日と12月5日であり、開館時間は10:00から18:00まで。なお11月3日は文化の日のため入館料が無料になる。
横須賀美術館 企画展 新宮晋の宇宙船
http://www.yokosuka-moa.jp/exhibit/kikaku/1604.html