終わらない芸術の世界
東京都千代田区にある東京国立近代美術館では、2016年12月6日から2017年2月12日まで企画展として「endless 山田正亮の絵画」を行う予定だ。
これは“描く”ということを自らの人生と一体化させることにより、美術の流れから距離を置き、孤独の中で生涯絵を描き続けた画家の山田正亮の、没後6年を経たのちの初めてである本格回顧展である。
出品点数は油彩画が約200点・紙作品約30点、そしてスケッチが描き込まれているためそれ自体に鑑賞価値がある50冊以上の制作ノートもこの展覧会にて初公開される。
なおこの展覧会では、最新型の高演色性LED照明を用いる空間演出も行われているだけでなく、実物を通してアトリエの雰囲気が味わえる写真撮影が可能なスペースも存在している。
うつろいやすい価値観の現代とは対象的なその豊かさ
山田はとにかく多作な人間であり、生涯残した作品は約5,000点、しかも一点一点と違う表情を見せる膨大な作品郡がある。それ自体は5,000会の苦闘と、新鮮な発見を物語っている。
それは現代にあふれている様々な情報によって、うつろいやすい価値観と比べて一途であることの豊かさを見せつけているかのようだ。
近年は戦後日本美術への新たな視座をもたらす作家として海外からの注目も高まっている。2016年の10月にはロンドンのアートフェア「Frieze Masters」でも個展が開催された。
展覧会の休館日は毎週月曜日のほか、年末年始の12月28日から1月1日および1月10日(1月2日および9日は開館)。開館時刻は10:00から17:00(金・土曜日は20:00まで)で、入室はそれぞれ閉館時刻の30分前まで。

東京国立近代美術館 「endless 山田正亮の絵画」
http://www.momat.go.jp/