日本におけるキュビスムについての展覧会
埼玉県さいたま市にある埼玉県立近代美術館では、2017年1月29日(日)までの期間、前期を12月25日(日)に、後期を1月4日(水)から1月29日(日)に分けて展覧会「日本におけるキュビスムーピカソ・インパクト」を行う。なお会期中、一部展示替えがある。
キュビスム概要
キュビスムとは、20世紀初頭におきた多数の美術運動が登場したなかの一つである。これはパブロ・ピカソとジョルジュ・ブラックによって主導され発展したものだ。
絵画が現実を再現するのではなく、絵画自体が新しい現実をつくりだすことをめざしたもので、従来の絵画観を一新する可能性を秘めていた。
日本にはキュビスムは1910年代から20年代にかけて日本へ伝えられた。キュビスムを実践したメンバーには日本で初めて本格的に探求した萬鐵五郎、パリに留学した東郷青児、独自の技術で消化していった坂田一男、そして前田寛治といった人物により、日本での広がりを見せた。
しかし多くの画家は実験のために作品に着手したのみで終わり、足早に立ち去り、日本の画家によってキュビスムは深められることはなかったのである。
1950年代にふたたび日本でキュビスムが復活
だがキュビスムは意外なところで復活する。契機は1951年に東京と大阪で開かれたピカソの展覧会である。そのため1950年代前半にキュビスムは洋画のみならず、日本画や彫刻、工芸といった広いジャンルにまで影響が及んだ。
つまり日本では、キュビスムというものが日本の作家に受容されるさい、2度のまったく別の文脈により影響をうけたのであるが、これは世界的にみてもきわめて異例な状況である。
それをピカソとブラックの作品にくわえ、それらによって触発された日本の作家たち約160点によってふりかえるものとなっている。
休館日は毎週月曜日(1月9日は開館)および、年末年始(12月26日から1月3日)だ。開館時間は10:00から17:30(入場は17:00)まで。
埼玉県立近代美術館 日本におけるキュビスムーピカソ・インパクト
http://www.pref.spec.ed.jp/momas/?page_id=335