世界遺産でもある春日大社がもつ至宝の展示
東京都台東区上野公園内にある東京国立博物館では、2017年1月17日(火)より、2017年3月12日(日)までの日程で特別展として、「春日大社 千年の至宝」展を行う。
世界遺産の一つに数えられている春日大社だが、設立は奈良時代の初めに、平城京の守護と国民の繁栄を祈願するために創設された寺社である。
展示会の構成概要
展覧会の構成だが、6部構成になっている。
第1章はその草創を描いた作品郡を展示する。この神社では、祭神のタケミカヅチノミコトが鹿にのって春日の地に降り立ったという伝説があるため、鹿は神の使者として扱われている。明治時代にいささかトラブルはあったようだが、現在までその伝統は続いている。
第2章は神々の調度品として奉納された古神宝らを紹介している。春日神宮には平安時代にさまざまな神宝が納められたこともあり、「平安の正倉院」とも呼ばれている。国宝も数点展示されるが、この章の国宝の展示期間は2017年1月17日から2月19日であるため注意したい。
第3章は春日大社に向けられた信仰をめぐる美的世界として、春日の神々へ祈りを表した曼荼羅や菩薩像といった、選りすぐりの名品が展示される。
第4章は奉納された武具を展示している。それは春日大社が公家・武家とわず多くの人々の祈りに支えられてきたものを示している。なおこの章でも国宝の展示があるが、国宝によって展示期間がそれぞれ違うため、見たいものがあったら期間をチェックしてほしい。
第5章は神々に捧げる芸能に関する品を取り上げている。春日大社では数多くの神事や祭事が執り行われているほか、12月の若宮おん祭は国の重要無形民俗文化財に指定されているため、江戸時代に祭事に使用されていた衣装や、平安時代に祭事に使用した面などが展示される。
第6章だが、20年に一度行われる式年造替に関連したものを展示している。
春日大社は、2016年にその工事を行ったばかりである。それら御造替に関わる記録の公開のほか、2016年の御造替で神への奉納の役目をおえた、鎌倉時代に制作された「獅子・狛犬」の展示もある。
(画像は東京国立博物館トップページより)
東京国立博物館 特別展「春日大社 千年の至宝」
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