青龍社に初期より参加した女流画家
東京都武蔵野市にある武蔵野市立吉祥寺美術館では、2017年1月14日(土)より2月26日(日)までの期間、昭和期の日本画団体である青龍社に属し、つぎつぎと日本画を表していった女性画家の小畠鼎子(こばたけ・ていこ 1898-1964)の展覧会である、「青龍社の女性画家 小畠鼎子 -苦しみながら描くことの楽しみ-」を行っている。
小畠鼎子とは
小畠鼎子は大正末期から昭和にかけ、吉祥寺に暮らしてさまざまな作品を表した日本画家だ。
師である川端龍子が、1929(昭和4)年に青龍社を創設すると、その当初から青龍社に参加し、65歳で亡くなるまでの35年間、一貫して活動拠点を青龍社において、主婦として4人の子供を育てながらひたむきに画にむかった作家だ。
とはいえ現存作例や文献資料に乏しく、残された作品も保存状態があまり良くないのであるが、これらを通じて、身近な草花・鳥・動物へ丹念に視線を注いだ鼎子の視線に展覧会によって接近するとともに、鼎子が見つめた『戦争』への直面を迫られることとなる。
武蔵野市が持っている鼎子の作品
武蔵野市だが、鼎子が没したときに受贈した1点および、この美術館が開館する前の1996(平成8)年に遺族より<まくり>状態(木材やパネルから外されて、本紙のみの状態となったことを指す。多くの作品はこの状態で巻かれて補完されていた)の鼎子作品46点の寄贈をうけた。
修復処置を段階的に進めたが、平成26年度から28年度までに額装作業が完了した、受像後に初めて公開する作品を中心として、戦前・戦中・戦後にわけて制作された約20点の対策が閲覧できる。
会期中の休館日は1月25日(水)、2月15日(水)、2月22日(水)であり、開館時間は10:00から19:30までとなっている。
(画像は武蔵野市立吉祥寺美術館トップページより)
武蔵野市立吉祥寺美術館 青龍社の女性画家 小畠鼎子 -苦しみながら描くことの楽しみ-
http://www.musashino-culture.or.jp/