ゴッホに“マストドン”と呼ばれた画家たち
19世紀後半のオランダで活躍したハーグ派の画家による作品を紹介する展覧会「オランダ・ハーグ派展」が、6月29日まで東京・損保ジャパン東郷青児美術館で開催されている。
ハーグは北海沿岸にあるオランダの都市で、ハーグ派は19世紀後半にこの都市を中心に活躍した画家を指す。自然や農民の姿を描いたバルビゾン派の影響のもとに、“黄金時代”とされる17世紀オランダの絵画を再評価しながら、自国の風景や身近な対象を繊細に描いた。ゴッホはハーグ派の画家たちを「マストドン(大物)」と呼んで評価し、影響をうけたとされる。
バルビゾン派やゴッホ、モンドリアンの作品も
本展覧会では、ハーグ派を紹介する日本で初めての試み。ハーグ市立美術館の所蔵作品を中心として、バルビゾン派や、ハーグ派の影響をうけたゴッホやモンドリアンの作品を展示する。
また6月9日(月)には、参加型の作品鑑賞会も開催。単に解説を聞くのではなく、作品の感想などをボランティアガイドと話し合いながら、より深く鑑賞を楽しむことができる。
その他にも、レンブラントやフェルメールなどオランダ絵画の傑作に多大な影響を与えたとされる「光」に焦点をあてたドキュメンタリー映画「オランダの光」上映会(5月25日、31日)や、本展の監修者・古谷可由さんによる講演会「ハーグ派とゴッホ」(5月17日)、学芸員による解説(5月10日)なども予定され、さまざまな角度から作品を堪能できる。

ゴッホの原点 オランダ・ハーグ派展 近代自然主義絵画の成立
http://www.sompo-japan.co.jp/museum/exevit/index_hague.html