明治政府が重要としていた土地・横浜
神奈川県横浜市にある、横浜開港資料館では2017年1月29日までの期間、「明治天皇、横濱へ -宮内省文書が語る地域史-」を行っている。
明治維新後、江戸は東京と改名され、天皇は京都から東京へ元の江戸城を皇居としてそこに移り住んだのであるが、たびたび明治天皇は横浜を訪れている。
横浜は海外に開かれた重要な港かつ鉄道が最初に敷かれた区間であるため、「殖産興業」および「富国強兵」といった政策を推し進めていた明治政府にとっても重要な土地であったため、近代日本の国家的行事の舞台になっていった。
震災や戦争を乗り越えた史料による展示会
そもそも歴史を知るためには、過去の出来事を記録した『史料』の存在が不可欠であるのだが、東京は1923(大正12)年9月の関東大震災および、1945(昭和20)年5月の横浜大空襲によって横浜はその多くの史料を失ってしまう。
だが数多くの横浜と交流のあった地域や、国の機関には当時の史料が残っていた。この展示階では宮内公文書館および、横浜開港資料館の2カ所の所蔵資料から横浜の歴史をひもといていき、地域史の視点から明治天皇の姿を追っていくという構成になっている。
なお「明治天皇、横浜へ -宮内省文書が語る地域史-」という展示図録も発行されている。A4判、64頁で価格は1000円(税込)だ。
休館日は毎週月曜日のほか2016年12月28日から2017年1月3日および1月10日まで(1月9日は開館日)。開館時間は9:30から17:00(入館は16:30)までである。

横浜開港資料館 企画展「明治天皇、横浜へ -宮内省文書が語る地域史-」
http://www.kaikou.city.yokohama.jp/news/index.html