光村利藻の刀装具コレクションから
東京・港区の根津美術館で、11月3日(金・祝)から12月17日(日)に特別展「鏨の華―光村コレクションの刀装具―」を開催する
明治時代の実業家である光村利藻(みつむらとしも)は、刀装具を中心に一大コレクションを築き、名著『鏨廼花』(たがねのはな)を刊行した。利藻は単に作品の美を称えるだけではなく、断絶の危機にあった装剣金工の技術継承にも心を配る活動を行い、刀装具への理解は深められると同時に、作り手も護られた。
この展示では、根津美術館に伝わる利藻のコレクションを中心に刀装具に刀剣や絵画資料も加え、光村利藻が魅せられた金属美を紹介する。
同時開催の展示
同期間に行われるテーマ展示として、展示室5では、奈良時代に書写された国宝「根本説一切有部百一羯磨(こんぽんせついっさいうぶひゃくいちこんま)」、略名で「根本百一羯磨(こんぽんひゃくいちこんま)」をはじめとしたの経典を展示する。
展示室6では、「歳暮の茶」のテーマで、室町時代の大海茶入の銘「節季」など、本年を締めくくる歳暮の茶会にふさわしい茶道具を約20件展示する。
関連イベント
12月2日(土)14:00から15:30分に、内藤直子(大阪歴史博物館・学芸課・学芸第二係長)による講演会「光村利藻が残したもの―美術品としての刀装具”発見”―」が行われる。定員は130名で先着順となり、公式WEBサイト又は往復ハガキでの事前申し込みが必要。
また、11月17日(金)13:30から約45分で、スライドレクチャー「鏨の華」が行われる。こちらは事前申し込みは不要で、直接、会場の地下講堂へ。聴講は無料だが、入館料が必要。
さらに、11月24日(金)13:30から約45分で、スライドレクチャー「国宝 根本百一羯磨と光明皇后御願経」が行われる。講師は福島洋子(根津美術館・学芸員)で、こちらも事前申し込み不要。会場は地下講堂。
開催概要
開催期間は11月3日(金・祝)~12月17日(日)で、休館は月曜。開館時間は10:00~17:00。(入館は16:30まで)入場料は一般1300円、学生1100円で、20名以上の団体、障害者手帳提示者と同伴者は200円引き、中学生以下無料。
(画像は公式WEBサイトより)

根津美術館
http://www.nezu-muse.or.jp/