国宝や重要文化財がまとめて見られる
東京都港区にある根津美術館では2015年5月17日まで、尾形光琳300年忌記念特別展として『燕子花と紅白梅 光琳デザインの秘密』を開催している。
尾形光琳は享保元(1716)年に59歳で没している。今回は300年忌を記念して、根津美術館所蔵の国宝である「燕子花屏風図」に加えてMOA美術館所蔵の「紅白梅図屏風」も借り受け、これらを中心とし、光琳のデザイン性にあらためて注目する特別展を開催している。
加えて尾形光琳作の国宝や重要文化財となっている絵画が取りそろえられており、それらを一同に見ることができる貴重な機会となっている。
この展示では、尾形光琳の「模様」のような屏風な系譜を俵屋宗達からたどり、くわえて本阿弥光悦に関わりのある雲母や金銀泥による木版摺りが光琳に与えた影響を探ると同時に、尾形光琳がデザインした漆器の図案や、弟である乾山の陶器の絵付けなども含めたデザイナー・光琳の営みを総覧する。
尾形光琳について
光琳は京都の高級呉服商を生家として育ったため、美しい衣装に囲まれて育ったほか、縁戚には本阿弥光悦や俵屋宗達がいた。
そのため江戸初期の装飾芸術にも親しむと同時に新しい時代の感覚も取り込み、独自の世界を作り上げていった。

根津美術館 開催中の展覧会
http://www.nezu-muse.or.jp/jp/exhibition/index.html